置き場

思いついたこと書いていきます。

二十数匹の猫と夏休みを過ごしていた時の話

 こにゃにゃちわ。

 

 更新頻度が安定しないことでおなじみです。気が乗ってると連日投稿したりしなかったりします。というか今、春休み入りかけなので割と暇してて、手持ち無沙汰でこうやって書いてます。再来週の補講がめちゃダルだけど、仕方ないので参加してきます。なんで再来週なんだ、来週でいいじゃないかと思ってますけど。

 

 前回は、夏祭りの思い出をつづりました。

毎年、夏のあいだ過ごしたおばあちゃんの家では本当にいろんな経験をして、客観的に見て普通じゃないようなことばっかだったなって今思い返してます。

今回はそのいろんな経験のことを書いていこうと思います。

 

 

 

 おばあちゃん家では犬と猫を飼ってました。合わせて二十匹以上。いわゆる猫屋敷でした。おばあちゃんは小さな山の上に家を一つと、その山を下りたふもとに家を一つ持っていました。ふもとの家はもともと僕のひいばあちゃんが住んでいたそうです。いつもは山の家で暮らしていて、毎日餌やりのためにふもとに降りてくるような生活をしていました。

僕は猫のための家があるとか漫画の中だけのお話だと思ってましたけど、意外と身近にありました。

 

 

山の家には4匹くらいの猫が、ふもとの家には犬一匹と残りの猫が。なんで分けられてたのかはわかんないんですけど、多分ふもとの家じゃ弱くて生きられない子たちとかを山で面倒見てたんだと思います。

人に飼われていようとここまで数が多くなると弱肉強食の世界みたいでして、小さい体の子はいつまでも小さい体の子でした。

なんで生まれたての子猫とかは山の方で親身になって面倒みてたのかな~と。

育った後にふもとの家に連れてくのも一苦労なので、そのあとそのまま4匹は山で暮らしてましたけどね。

 

 で、僕は夏休みのあいだ遊びに行ってたので、勿論その世話も手伝ってました。

犬のほうはすごくなついてくれて餌やりも大変ではなかったんですけど、猫の方がまあ骨が折れて。餌やりをしている間に家の掃除をするので、食べさせるときだけはケージの中に何匹か突っ込んで餌をダバーッとやってたんですが、これがまた捕まらないんです。

大抵の子たちは餌がもらえることをわかっていたので自分でケージの中に入ってくれるんですけど、どうしても警戒心の高い子もいて、そういう子は鷲掴みにして無理やり入れるのがいつもの感じでした。

 

とんでもないやつは天井裏とかまで行くので、そういう時は小さかった僕がそこまで入り込んでガシッて捕まえにいってました。今考えると絶対虫とかやばかっただろうによく入れてたなって思います。ほんとに。寒気がする。

 

こういうわけで割と動物とふれあう機会が多かったのですが、中には僕がいるうちに死んじゃう子とかもいて、その子の亡骸は山の家の近くに穴を掘って鰹節一袋を、人の葬式でいう花みたいな感じにして周りにふりかけ、共に埋める、というのが通例でした。もうめちゃくちゃです。でも私有地だったのでオッケー(?)。

犬が死んだときはさすがにできませんでしたけど。大きかったので、ちゃんとしてもらいました。

 

時たま、夜中に猫の鳴き声がめっちゃ聞こえてたりしたんですけど、もしかしたら裏地で埋まってた猫が夜な夜な鳴いていたりしたのかもしれません。

 

 とまあそんな感じで数年はそのふもとの家と山の家とで世話してたんですけど、一時、なんか問題があったみたいでふもとの家のほうが取り壊しになってしまうことになりました。

まあ猫屋敷があるっていうのがご近所的にはあんまりよろしくなかったのかもしれません。それに僕の目から見てもふもとの家の方は明らかに朽ち始めていて、地震とか来たらひとたまりもなさそうでしたし。

そこで猫たちをどうしようか、ってなって。

野良に放つわけにもいかないしね~なんて話して、まあ結局、山の家に全員移動だ!ということになりました。

 

 この大移動、確か小学4年生のころだったかなと思います。もうあり得ないほど大変でした。ケージに何匹か突っ込んでふもとから山の家まで歩いていく。車とか運転できる人はいなかったので二人で歩道をケージ片手に歩いていました。

案の定猫たちは騒ぐんです。にゃーにゃーにゃーにゃー騒ぐんです。悲しくなるくらい大声で。呆れるほど長く。

山道なので人がそんなにいなかったのが救いでしたけど、部活帰りの少年たちとすれ違ってガン見されたときはさすがに「タクシー使ったほうがいいんじゃないの~~~~」っておばあちゃんに抗議しました。

ただまあ返答は「そんなことしなくても運べる」の一辺倒で。

めちゃくちゃ恥ずかしい思いをしながら何往復かしたのち、そいつらのために譲ってもらったプレハブ小屋の中へまとめて突っ込んで大移動は終わりました。

 

……いや、怖かったよね、ごめんね。

そりゃいきなり住処からだされて見知らぬ場所に急に連れてこられるとか、猫たちからしたらたまったもんじゃないですよね。うるさく泣いていたのも納得するってもんです(恥ずかしかったけど)。

その日は特別に鰹節を混ぜたキャットフードをたらふく食べさせてあげました。

 

 

 

 その後。

うちの猫は順応性が高かったみたいで、前より狭くなった住処でも居心地よさそうに暮らしてくれていました。暴れだしたりストレスでおかしくなったりするやつがいなくてよかった。本当に。

 

掃除も楽になったし、餌やりの時の捕獲もだいぶ楽になりました。天井裏とかないですからね。せいぜいかまれたり引っかかれたりするだけで済むようになったのはありがたかったです。

ただこいつら、そこで新しく厄介な技を覚えたみたいで。

扉を開けて中に入る瞬間、バッと外に飛び出すようになったんです。

北海道の家って基本的に二重扉になってるんですよ。防寒対策のために。ただプレハブ小屋はそういう作りになってなくて、外に出さないようにするのがとても難しかったんです。

狭すぎて飽きたのか、急に野生本能がよみがえったのかはわかりませんけど、そんなこんなで急に出かけていくやつが増えていきました。

その結果、野良猫も引き連れて帰ってきたりすることに。

 

ほんとは餌とか上げない方がいいんだろうなってことはわかってたんですけど、でもここ以外のどこかで迷惑かけて死んじゃったり、毒だんご食わせられたりするくらいだったら、ここら辺に住み着いてくれた方がいいよねってことで野良にも餌をあげてやることになり。

 

最終的に僕とおばあちゃんは三十数匹の猫と共に日々を過ごしていく毎日になりました。四六時中猫の鳴き声が聞こえる生活、なかなか楽しかったです。

 

 

 

 

 とまあこんな感じで、現代っ子の中ではなかなか珍しい経験をしていたんじゃないかなと思います。

書き始めはいろんな経験を書いていこうと思ってたんですけど、案外記事が長くなったのでこのほかの話はまた別の記事で、気が向いたときにでも。

 

それでは~~~。